業務マニュアル

2019.02.22

本記事では、社長一人の会社でも最低限、実施する必要があるミニマムの業務について、説明します。

実際のところは、各会社によって、業務は異なりますので、あくまでも、ご参考程度にとどめて下さい。

前提条件

  • 代表社員1名の合同会社
  • 事業概要は、情報メディアの企画および運営
  • 主な事業収入は、広告収入(アフィリエイト等)
  • 情報サービス業の為、製造業の様な原材料等の仕入れナシ
  • 源泉所得税の納期の特例の承認を受けている
  • 社会保険料は口座振替納付

毎月必ずしなければいけない業務

毎月必ずしなければいけない業務としては、給与(役員報酬)計算及び支払いです。

給与(役員報酬)計算及び支払い

  1. 給与(役員報酬)計算
  2. 給与(役員報酬)の支払い

役員報酬の金額としては、定款で記載がなければ、原則、毎年の定時社員総会で決定します。

定款に記載しているケースは稀だと思いますので、会社の経費(損金)として認めてもらうには、毎月同じ時期に、毎月同じ金額を支払うのが原則です。

このことを定期同額給与と言います。

毎月同じ金額なら、毎回、給与(役員報酬)計算する必要がないように思いますが、社会保険料等については、基本的に、毎年3月と9月に見直されますので、見直しのタイミングで、社会保険料等の金額が変わる場合が多いです。

また、法令等の改正によっても、変わることがあります。

したがって、その見直し等に合わせて、タイムリーに対応するオンライン(クラウド)版の給与計算ソフト等を用いて、計算するのが間違いを防ぐ意味で得策です。

また、役員報酬の支払いに関しては、一人会社の場合は、自分から自分に支払っているようなものですが、法人口座から現金で引き出すのではなく、法人口座から個人口座に振り込むようにするのが、一手間増えますが、間違いのない方法です。

要は、法人口座の通帳で、全ての収支を管理することによって、資金の流れが、すぐに掴めますし、決算時にも楽になります。

役員報酬の変更は事業年度開始から3ケ月以内のみ可能

会社の経費(損金)として、認められるのは、毎月同じ時期に、毎月同じ金額である必要があると言いましたが、事業年度開始から(会社設立時は会社設立時から)3ケ月以内のみ変更が可能です。

当然ながら、変更後は、変更後の金額を、毎月同じ時期に、毎月同じ金額である必要があります。

年数回必ずしなければいけない業務

年数回必ずしなければいけない業務としては、賞与支払届・賞与支払届総括表の提出です。

なお、社会保険料や所得税の制度上、賞与とみなされるのは、年間の支給回数が3回以下のものとなります。

したがって、年数回というのは、年3回以下になりますが、その年3回以下の賞与を支払った場合は、支払日より5日以内に、年金事務所等に、賞与支払届・賞与支払届総括表を提出する必要があります。

賞与の支払いがなかった場合は、賞与支払届総括表のみ提出する必要があります。

年2回必ずしなければいけない業務

年2回必ずしなければいけない業務としては、源泉所得税の納付です。

年2回と言いましたが、納期の特例の承認を受けている場合です。

そうでない場合は、給料や報酬などを支払った翌月10日までに行う必要がありますので、ご注意ください。

源泉所得税の納付

  1. その年の1月から6月までに源泉徴収した所得税及び復興特別所得税:納付期限=7月10日
  2. その年の7月から12月までに源泉徴収した所得税及び復興特別所得税:納付期限=翌年1月20日

年1回必ずしなければいけない業務

年1回必ずしなければいけない業務としては、以下のような業務が挙げられます。

  • 被保険者報酬月額算定基礎届及び同総括表
  • 年末調整
  • 給与支払報告書の提出【期限は、毎年1月末まで】
  • 給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表及び給与所得の源泉徴収票の提出【期限は、毎年1月末まで】
  • 償却資産の申告【期限は、毎年1月末まで】
  • 法人税・地方法人税・消費税の決算申告【期限は、原則、決算日から2ケ月以内】

被保険者報酬月額算定基礎届及び同総括表

毎年1回、7月1日現在におけるすべての被保険者(社会保険に加入している従業員)の標準報酬月額を決定するために、算定基礎届を提出する必要があります。

提出期間は、毎年7月1日から7月10日までとなっています。(当該日が平日の場合)

同期間は、源泉所得税の納付手続きの期間と重複しますので、余裕を持って手続きを行う必要があるでしょう。

年末調整

年末調整は、給与の支払を受ける一人一人について、毎月の給料や賞与などの支払いの際に源泉徴収をした税額と、その年(1月1日~12月31日)の給与の総額について納めなければならない税額とを比べて、その過不足額を精算する手続きです。

給与支払報告書の提出

給与支払報告書は、個人別明細書と総括表の組み合わさったもので、毎年1月末までに、市区町村に提出を行う必要があります。

給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表及び給与所得の源泉徴収票の提出

給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表及び給与所得の源泉徴収票の提出は、毎年1月末までに、税務署に提出を行う必要があります。

償却資産の申告

固定資産税の課税対象となる償却資産とは、土地、家屋以外の事業の用に供することのできる有形固定資産のことをいいます。

要は、税務会計上、原価償却の対象となっている資産のことです。

償却資産がない場合も、「該当資産がない」と申告する必要があります。

法人税・地方法人税・所得税の決算申告

法人税・地方法人税・所得税の決算申告をするには、当然ながら、決算をする必要があります。

大企業の場合は、月次決算が一般的でしょうが、社長一人会社の場合は、そこまで、出来ないケースがほとんどだと思います。

また、税理士にお願いする金銭的な余裕がないケースも多いと思います。

可能であれば、税理士にお願いした方がいいとは思いますが、業種によっては、社長一人でも、対応できなくはないと思われます。

ただし、会計ソフトは必須といってもいいでしょう。

Excelを駆使しても可能だとは思いますが、税制改正等を考えると、余程、その辺りの知識に長けていない限りは止めておいた方が無難です。

会計ソフトは、弊社の場合は、パッケージ版(いわゆるパソコンにインストールして使うソフト)の弥生会計を使用しています。

弥生会計にしている理由は、「売上実績No.1の定番会計ソフト」というキャッチコピーに、まんまと乗ったという感じですが(笑)、これまでのところ、何の不満もなく、使えています。

弊社の場合は、継続的に使っていて、慣れていますので、そのままパッケージ版を使っていますが、これから、新たにスタートされるのであれば、オンライン(クラウド)版も有力な選択肢となるでしょう。

2ケ月無料体験も出来ますので、試しに使ってみてから決めるというのも一つの手ですね。


法人税・地方法人税・消費税の決算申告期限は、原則、決算日から2ケ月以内となります。

したがって、決算も、決算日から2ケ月以内に終わっていないといけないということになります。

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